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Dr.宮本の「愛犬家のための健康塾⑫」

Dr.宮本の「愛犬家のための健康塾⑫」

イヌの健康を守るには、飼い主による日頃からのチェックやケアが欠かせません。安田獣医科医院(東京都目黒区)の獣医師・宮本三郎先生が、誰でもすぐに実践できる「衣食住」の知恵や、健康チェックポイント、季節ごとの心構えを優しく伝授します。(Dr.宮本の「愛犬家のための健康塾⑪」からの続きです。

ワクチン後の積極的な「抗体検査」が始まっています

ところが現在、日本では「5種」なら「5種」を年に1回接種することが勧められている状況があります。
例えばドッグランやドッグカフェなどの施設では、利用の際に「ワクチン接種証明書」の提示を求められることが多くあります。
つまり、「ワクチン接種済み=病気に感染していない、もしくは感染・発症しにくい」という理解からくる規則ですが、これは必ずしも正しくありません。
なぜならWSAVAのガイドラインが示す通り、「ワクチン接種=抗体が獲得できた」ではなく、「獲得できたかどうかは検査しないとわからない」からです。
不特定多数の愛犬が集まる施設などでは、むしろ、病気に対する抵抗力がしっかりと身についていることを示す〝ゴールドカード〟として「抗体証明書」が求められてもおかしくありません。
今年の2月から、日本でも「抗体検査」が気軽に受けられるようになりました。
特にコアワクチンについて検査できる「犬用ワクチチェック」という検査キットが全国の動物病院に導入され始めています。
( http://vaccicheck.jp/about/ )
検査は簡単で、少量の血液を使用し短時間で判定できます。(最も早くて当日中に結果がわかります)。
また、一度の採血でその他の血液検査も行うことができるので、毎年の健康チェックとして利用することをおすすめします。

*実施病院の検索はこちらでできます。
https://www.google.com/maps/d/viewer?mid=1KauC6RGM2OP0gS55FpsEXGkyJ-k&ll=38.65993088151894%2C139.54546514062497&z=5

フィラリアの検査と一緒に「抗体検査」を

毎年、フィラリア感染の有無は血液検査により判定されます。
この際、同時にワクチンの「抗体検査」ができれば、イヌの血液採取も1回で済むので、特別の負担もありません。
これまで述べた通り、ワクチンを接種しても抗体ができているかどうかは検査しなければわかりません。
ワクチンをいくら接種しても、生まれつき免疫を獲得できない体質の個体もいます。
そういうことから、一度も抗体検査をしたことがないのであれば、調べておくことは重要です。
意味のないワクチン接種をしている可能性があるからです。
また愛犬の抗体が確認できれば、いったいどのくらいの期間、抗体が持続し続けるのか、毎年の健康チェックも含めて動物病院の受診をおすすめします。

今回は新しいワクチン接種プログラムについてお話ししました。
ワクチン接種を行う本来の意味をご理解いただけたでしょうか。
機会があればみなさんに直接お話しできればと思います。

検査結果用紙

Profile

安田獣医科医院 副院長 宮本 三郎 氏

麻布大学出身

目黒区自由が丘にある安田獣医科医院の勤務獣医師として、日々多くの患者さんの診療にあたっている。

一般診療プラスαを心がけた姿勢には、患者さんの信頼も厚い。
診療の傍ら、[わんちゃんも楽しめる焼肉店うしすけ]HPで獣医師コラムを執筆したり、休日にはトリミングスクールで獣医学などの講義を受け持つなど、活躍の場は広い。
趣味はペットショップ巡りと一人旅。

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